その加速、危険につき。
前回に続き、「進化」の回、第二回目となります。今回は短くて薄っぺらい内容になっております。
時は1987年、TW200発売当初は強制開閉キャブレターを装着しておりました。しかも高地補正機能付きという面白い機構が内蔵された凄いキャブレターです(小並感)
仕組みについては詳しくないので各自調べてもらうとして、レスポンスの良さが特徴でしょうかね。
そして1999年、Theオフ車ライクな角目ヘッドライトとブロックタイヤをストリートバイクらしい丸目ライト、亀甲パターンのオンロードタイヤに履き替えて発売されたTW200Eは純正キャブでおなじみの負圧式キャブレターを装備しています。これの意味するところとは何か・・・。単純にパワーの出方が安全なんです。オフロードみたいにグッと加速してヒルクライムに挑む。岩を乗り越える。フロントタイヤを上げる。みたいなシチュエーションがストリートには無いですよね。
要はストリートマシンにとっては扱いやすさが強制開閉では足りないんです。
ストリートカスタムブームに乗っかってTWがバカ売れするに従い、ド初心者でも安全に、安定して乗れる負圧キャブが採用されたのだろうと個人的に思っています。実際ヤマハがどう考えてたかは知りませんがね。
しかし強制開閉のレスポンスはオフロードを走るに当たって是非とも欲しい。ということで原点回帰!!!!
中華PWK28、入りました。僕は作業どころかセッティングさえしてません。セローにPWK入れて「PWK完全に理解した」と悟りを開いた親友に、出張で僕がバイクを弄れない間に作業してもらいました。マジで感謝が絶えません。謝謝茄子!!!
試走は3/7の奈良トライアルマウンテンのフリー走行会でした。いざ走り出すと、そのすさまじいレスポンスとパワーアップにちょっとチビリました。開いた口が塞がらない。トラクタータイヤのラグの深さも相まって吉野川(鬼みたいなロックセクション)も攻略。
セッティングは濃いものの、全域でトルクが落ち込んだりすることなくキレイに吹け上がり、オフロードでの扱いやすさはもはや別のバイクかのようです。8センチ伸ばしたスイングアームの特性と相まってヒルクライムでのフロントの浮き上がりも格段に改善しました。
あとはなんとか吸気量を増やせれば更にパワーを引き出せるはずなんですが、純正エアクリボックスを外す選択肢が無いため難航しております。
そしてフリー走行のあくる日、TWのアイコンたるリアタイヤを交換しました。選んだのは界隈ではそれなりに実績のあるマキシスのATVタイヤ「BIGHORN」。以前の記事で写真だけアップしていたアレですね。
トラクタータイヤと同じく気合いの手組みです。
トラクタータイヤを外すのにめちゃんこ苦労して40分くらい掛かっちまいました。まだまだですねぇ。
そしてBIGHORN、ハメるのにはさほど手間取らなかったのですが、問題が発生しまして。
分かりますか?ビードが上がりきらないんです。タイヤがデカすぎてチューブが上手くビード部分を押し広げられないっぽいんですよね。しかも両側。この時点で空気圧はなんと500kpa!!!
家庭用コンプレッサーじゃタンク圧力と釣り合ってしまってこれ以上入れれませんでした。
だったら、ということで工場務めの友人に協力してもらい、クソでかい工業用コンプレッサーで650kpaまで入れると「バァン!!」みたいな爆音とともにビードが上がりました。もうチューブもノビノビになってんじゃないかな…。
そして完成。
ここまで来るともはやバケモノです。トラクションの顕現です。幅は200mmを超え、純正幅のスイングアームで履けるのはもう此処が限界でしょう。オフロードでの試走はまだですが、どんな路面でもへっちゃらで駆け抜けてくれると信じています。
あ、そうそう。TWとセローのリアホイール並べたらTWの異常性が見えたので御覧ください。
おや、思いの外長い記事になってしまいましたね。お読みいただきありがとうございました。